P.K.A H0/U2
(Panzer Kampf Anzug Ausf.H)

・ニットー P.K.A (1/20)改造
・ハセガワ OH-6(1/48) 

 PKAはウエーブからはリリースされていないので、ニットーの古いキットを使いました。子供のころよりも上手になっているので、数十年ぶりにちゃんと手を入れて作ってみました。
 でっちあげた型式は「H0/U2」〜Hシリーズの初期ゼロ型/工場改修2型〜としました。
 上に写っているヘリコプターは…アレですよ。アレ(ニヤリ)

   
● 製作のポイント

・PKAシリーズの共通した問題として、肩幅が広くてシルエットがおかしいということがあります。
 以前作ったグスタフ同様、人がちゃんと「着る」ことを前提に肩や足を中心に寸法を詰めてプロポーションの修正をしました。
・特に上半身は自分のイメージにちょっと合わなかったので、オリジナルに従って48のヘリの胴体を使い最初から作ることにしました。
・キャノピーは、窓枠がモールドされているので、何段階かの耐水ペーパーとコンパウンドで磨いて表面をツルツルにしました。
 ヤスリがけをはじめた頃は、表面がすべてザラザラで白くなってしまうので、本当に透明になるのか不安になりますが、ちゃんと仕上がりました。
・機体各部に72スケールのAFVのパーツを流用して情報量を増やしました。
・手のひらはガンプラ公式改造パーツ「1/100 MSハンド」を関節ごとにカットして再接着しました。
・グスタフと同じ系列の機体であることを意識して、ディティールは同じような形状のパーツをつけました。

 
 
 
● 工作終了

・アイボリーの部分はニットーのキット、グレーの部分はハセガワのヘリコプター、白い部分はプラ板で、各部の改造のようすがよくわかると思います。
 関節はエポパテでジャバラを作りました。

   
● フィギュアの製作

・PKAはホルニッセとして空戦でも使われますが、スピードや高度はマッハで飛ぶジェット戦闘機というよりはヘリコプターのような感じではないかと解釈しました。
 そこで、ヘルメットもアパッチ戦闘ヘリで使われているIHADDSという機銃とヘルメットの動きが連動する装置を参考に、それっぽく仕上げてみました。
・制服は、大戦中のドイツ軍の戦車兵が着用したイタリア迷彩の制服を参考にしました。
・フィギュアの出来がよかったので、自作せずにアゴをカットして口を開ける改造をしただけで使いました。

    
● 完成
でっちあげた設定は…

P.K.A.は、2884年9月にH0型が実戦配備されたが、その後12033機目からは改良型であるH1型に移行したことに伴い、前線で使用され消耗したH0型は順次近代化改修が施された。

このうち、「U1パッケージ」は新兵の訓練用としてグレードダウンしたものに改修され、後方で使用された。
また、H1型やF型、G型が随時投入される中、慣れた機体からの機種変更を望まない古参兵に対応するため、エンジンをマイバッハ210TRMからH1型と同じ220TRMへ強化し、通信装置を指揮官用のFuG42に変更した「U2パッケージ」も用意された。

この機体は、H0/U2と呼ばれ、機体色はH1のグラウ27ではなく、H0のグラウ26のまま再塗装されて前線に戻された。
出力や武装ではG型に劣るものの、キャノピーの大きさから良好な視界が得られることで、各地の空戦で一定の結果を残した。

大戦時のドイツ空軍では、航空機がマイナーチェンジした際、型式番号の末尾に記号を追加して識別していました。
「R」は現地部隊でパーツを追加した簡易なもの、「U」は製造ラインで大幅改修したもので、改修内容の違いによって、「R1」とか「R2」などと名前を変えて分類していました。そのルールをパクって、今回はエンジンを換装するなど製造ラインで改修した機体のうち「U2」という派生機種と脳内設定しました。
 
・後部シェル側面にあるカタカナの「ヨ」を裏返したようなパーツは、ホルニッセとの接合クランプの受け側金具で、これも先に作ったグスタフと共通の設定です。
・ほかには…
 シート後方のエンジン隔壁は、M4シャーマンの車体底面パーツ
 上半身各部に整備時の吊り下げ用牽引ホールドを追加
 背面エンジン下側には、パンターG型のエンジンデッキにある乗員暖房装置のパーツを流用し、強化フィルターという設定を追加
 腰部のアーマーはオリジナルより一回り小さくした。
 足首後方には、歩行時の緩衝ダンパーを再現(オリジナルでは半球状のカバーがあるので、その内部の機能を妄想)
 動力パイプは金属製スプリングに交換
 つま先は可動する分割という設定に変更
 ノイパンツアーファウストは、いくらなんでも目視で発射しないと思い、先端に光学照準器をつけてみました。

・デカールはキット付属のものに加え、POOHモデリングワークスの注意書きデカールを使用しました。

・背面のエンジンのマフラーは、AFVモデラーのサガで、錆びさせずにはいられなかったので、こんなことに。(苦笑)
 鉄板でできている訳でもないし、高温の排気煙が出る訳でもないんでしょうけどね。

※ 40年前に作った元キット(一部欠損)と各部のバランスの違いがわかるよう、並べて比べてみました。↓

   
※ 前回作ったPKA-G(グスタフ)と並べてみました。こういうヴィネットもいいかも
     
● おまけ

今回、ウエーブの新しいキットからデカールを流用したときに気がついたのですが、パンツァーファウストのデカールが少し違います。
画像の上がニットー、下がウエーブです。
最初見たときは、「あれ?飛距離が10メートル伸びてる」と思ったのですが、よく見ると末尾に「bis」がついています。
改良されて飛距離が伸びたということなんでしょうかね。
細かい話でした。

 
     

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