【設定】
・戦車のいない風景を作りたくて,退色してジャーマングレーの出た231と新しい251を使い,土や草も明るめにして,1943年夏のイタリア戦線をイメージしてみました。
【製作ポイント】
・251C型は,旧エッシーの金型でヒケが多く,平面出しに苦労しましたが,ボルト止めから一般的な溶接構造の車体に変更し,室内はハセガワD型から流用し,細部はパルトのエッチングを使用しました。
・迷彩塗装はMrカラーのドイツ車両指定色を使い,まず車体をダークイエローで塗り,ダークグリーンにダークイエローを混色して色をなじませたもので迷彩を描き,さらに全面に明るいダークイエローでドライブラシをほどこして迷彩をぼけさせました。
・231は砲塔,車体の前面を改修し,クラッペは原型を複製して後期型に変更し,タイヤは真鍮線をとおして8WSを再現しました。
・ダークイエローがはげてジャーマングレーが見えかかっている感じにするため,ダークイエローを先に塗り,ジャーマングレーで上面を中心にドライブラシしました。
・車両はどちらもイエロー系ということで,タイヤブラックでピッチング塗装し,エッジはシルバーでドライブラシして金属感を出しました。
・建物はレミのバキュームキットで,地面は軽量紙粘土に絵の具を混ぜて練ったものを使用
・フィギュア(プライザー)は使用車両限定なのでポーズはそのままで,エポパテで上衣を作りSSに改造
【総論めいたもの】
・251の方も長く現役をしていますが,そろそろ現代の技術で金型を起こしたものが見たいですね。
・パルトのエッチングは,元々間違っているエッシーのパーツに合わせてあるので,各部で形状の修正を行うと自動的にエッチングが使えなくなるという問題がありました。
・231はなかなか繊細な出来でパーツのあいも良く,ストレスなく組み上がりますが,車体が梨地のためやすりがけには注意が必要です。
・それにしてもこの2台,製作時に読んだ資料によると,ハンドルの切れ角に連動した履帯回転の調整機構や,8WS(!)など,ドイツ人のマニアっぷりがよくわかりますねー。でも形を見ていると,彼らの美的感覚ってどんなんだろーと思ってしまいます。